2000年の国勢調査によると，エストニアには142の異なった民族（ないし国籍）を持つ人々が住んでいる。その約半数の 72 の民族（国籍）は10人以下である（例：日本人，キューバ人，オーストラリア人，メキシコ人，スイス人）。１万人いるのは，エストニア人，ロシア人，ウクライナ人，ベラルーシ人，フィンランド人の５つである。
| 民族名 | 人数 | 割合 % |
|---|---|---|
| エストニア人 | 930 219 | 67,9 |
| ロシア人 | 351 178 | 25,6 |
| ウクライナ人 | 29 012 | 2,1 |
| ベラルーシ人 | 17 241 | 1,3 |
| フィンランド人 | 11 837 | 0,9 |
| その他 | 22 646 | 1,7 |
| 不明 | 7 919 | 0,6 |
| 計 | 1 370 052 | 100,0 |
1989年の国勢調査と比べると，エストニアの住民構成におけるエストニア人の割合は 61,5％から67,9％に増加している。東ヴィル県でエストニア人の比率が20％である以外は，エストニアの全地域で，エストニア人が住民の多数を占める。エストニア人の占める割合がもっとも高いのは， ヒーウマーとサーレマーの98％で，もっとも低いのはシッラマエの４％である。エストニア全体でみると， 都市部では住民の57％，農村部では住民の91％がエストニア人である。ちなみに，首都タリンのエストニア人の割合は54％となっている。
エストニアで話されている言語の総数は109言語で，エストニア語またはロシア語が，住民の97％の母語となっている。スウェーデン人，フィンランド人，ロマニ人など，エストニア語を母語とする一部の少数民族集団を除けば，圧倒的多数の少数民族集団は，ロシア語を母語とする人々である。